- 歯周病(歯茎や骨の病気)8
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2007.09.27 Thursday皆さまこんばんは
伊藤創平です。
今回はまたまた歯周病の続きです。
一網打尽法(便宜的にブログ上でこう表現しています)の個人的感想を
含め書きます。
注)これは通常の歯石除去でなかなか改善しないタイプ(約20%といわれています)
の方への処置法で、通常は複数回に分けての歯石除去で十分に効果があります。
この方法は以前から言われていた方法です。
歯周病は「感染症」です。
そうですヒトからヒトへ移ります
当然当人のお口の中でも移ります
ですね。。
説明させていただきます。
たとえば歯石を一週間に一回のペースで計6回にわたり除去したとします。
歯石とともに歯周病悪玉菌も掃除していますので行った部位の悪玉菌数は減り
きれいになります。
それを右上の奥歯、上の前歯、左上の奥歯、そして下の奥歯へ・・・。
と時計回りに順序立てて治療していくわけですが、皆様考えてみてください
まだまだ手つかずの下の歯に付着している歯周病悪玉菌がきれいになった上の歯へ
伝播して(移って)しまいます
ですのでまた最初のところを再度掃除して・・・
アレッいつまでたっても終わらない
とこれは大げさですが、菌が口の中をぐるぐるとまわって振り出しに戻って
「イタチごっこ」になってしまうイメージです。
そこで一網打尽
一回の時間は長いですが、10日前後の間に一気に歯石除去を行います。
その場合、悪玉菌を弱らせておくと効率がいいので抗菌剤を使用することも
あります。
うまい表現が浮かばなくて申し訳ないのですが、
お部屋の蚊をそのまま退治するか、蚊取り線香で弱らせてフラフラのところ捕まえるか、
のイメージです。
そうすると部分的でなく、お口の中の悪玉菌数が一気に減少しますので
今まで反応がおもわしくなかったタイプの方も良好な経過をたどります。
誤解のないように繰り返しますが
注)これは通常の歯石除去でなかなか改善しないタイプ(約20%といわれています)
の方への処置法で、通常は複数回に分けての歯石除去で十分に効果があります。
この方法をさせていただいてすぐに今までにない歯茎の引き締まりを実感しています。
今まで歯周病であきらめていた方への福音になると思っています。
上記はあくまでイメージで基本の歯磨きや厳密な歯周病細菌検査などの上に
成り立つ処置です。
決して「楽で簡単な治療法」と誤解のないようにお願いいたします。
今週末は衛生士の関がこの方法の講演会に出席してくれます
イトウデンタルオフィス @新浦安 歯医者です
- 久々の休みでした。
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2007.09.24 Monday皆さまこんばんは
今日は久々の休みでした。
先週は土曜日から3日間、噛み合わせの研修。
その前の週は土曜日曜と2日間の顎関節症の研修と
自分を鍛えて?いましたので家族との時間を楽しく過ごしました
今日は新浦安祭へ
先月、楽しく感動を頂いた「魔女バンバ」の出演者による
パフォーマンスを見たり、よさこいの迫力を間近で見たりしました
また、その後マリンスタジアムへ野球観戦に行きましたヨ
ペナントレースはいよいよ大詰め
その1球1球へのスタジアムの意識が鋭いように感じました。
良い空間でした
またスタジアム内の患者さんから紹介していただいたカレーも
食べました。
おいしいお店を教えて下さりありがとうございました
白の服は本当に危険ですね
明日は先週私の研修のためにできずにいた祖母の敬老の日のお祝いを
家族でします
次回はまたまた歯周病の続きです。
一網打尽法(便宜的にブログ上でこう表現しています)の個人的感想を
含め書きます。
イトウデンタルオフィス @新浦安 歯医者です
- 歯周病(歯茎や骨の病気)7
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2007.09.21 Friday皆さまこんばんは
伊藤創平です。
今まで歯周病を爪に例えたり、歯石の話や歯周病菌の話をしてきました。
今回は歯周病が治癒するとはどういうことかをお伝えいたします。
我々が歯周病が落ち着いたと判断する大きなポイントは
歯周ポケットの深さ(爪に例えた部分)が3mm以内になった。
歯周ポケットの診査をする際の出血が治まる。
です。
に関しましてはたとえ4mm以上の箇所が残っていても
出血がなく、引き締まった歯茎であればメインテナンスで経過を見ていく
場合があります。
その後はPMTCという定期的なクリーニングで
悪玉菌の破壊と除去をし続けます。
定期健診に行くと虫歯や歯周病の予防になるというのは
このクリーニングがミソなのです。
ただ健診に行くのではなくこのPMTCという専門の器具を用いたクリーニングが
虫歯や歯周病の進行を妨げます。
もちろん日頃のブラッシングも大事ですよ
イトウデンタルオフィス @新浦安 歯医者です
- 歯周病(歯茎や骨の病気)6
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2007.09.15 Saturday皆さまこんばんは
今回も歯周病に関してです。
以前に歯周病悪玉菌の質の話をしました。
場合によって歯周病菌の種類とその占める割合を調べることがあります
当院で調べる場合の種類は5種類です。
それらはそれぞれ特徴がありますが、順番をつけると一番いて欲しくない菌が
A.a菌(Actinobacillus actinomycetemcomitansの略です)です。
歯石を作るタイプにも悪い種類の細菌がいますが、
厄介なのは歯石を作らずにバンバンと周りの骨を溶かしていく種類の菌です
それが若いうちに発症する歯周病に関わっていたりします。
年相応ではなく早い段階に歯周病が進行している方は必ずしも
ご自身の責任だけでないところがあります。
衛生士や私は
「歯石が付いていればまだそれを取れば歯周病の進行をストップできるのでは」
と思うのですが、歯石が付いているわけでもなく患者さんの歯磨きも完璧
それなのに歯周病がバンバン進行してしまう。
通常のアプローチ(歯磨きの徹底と歯石の除去)では効果が出ない。
ということになってしまいます。
そういうばあいは大抵歯周病悪玉菌のうちA.a菌という種類の菌がいます。
その菌が付着してしまいますと予後が悪いです。
ですので歯周病が心配される方は菌の検査をお勧めします。
その菌が検出された場合は飲み薬を用いて根の表面の不純物のクリーニングを
することでコントロールできることが分かっています。
なんでだろう・・・
と悩んでいる方!
その症状の犯人さえわかれば対応があります。
今、歯科はそこまで進んでいます。
イトウデンタルオフィス @新浦安 歯医者です